さらざんまい最終話

つながりたいけど、偽りたい

つながりたいけど、裏切りたい

つながりたいけど、許されない

つながりたいけど、つながれない

真っ盛りな自分には実に耳に痛いお話でした。誰でもそうか。真実の愛はなんだとかどうだとかいう話は大した問題ではなくて。自己や他者が屑だろうが素晴らしい人間だろうがこの際置いておいて。もしかしたらカワウソの策略で雁字搦めになっていて救いがどこにもないのかもしれなけれど。それでもつながりたいというその欲望を手放すな、という大変ありがたい現代の仏典のようなお話でした。

 

勿論、善/悪の問題と、欲望を手放すな、という問題は全く持って別の話であり、欲望を手放さないことが全てに対する言い訳、正義になると思ったら大間違い。犯罪者である少年の兄や警官コンビの片割れは死に、犯罪を犯した少年はしっかり少年院でお勤めを果たして出てくる。細かいネタはよく分からないんですが、最後までサービス精神旺盛過ぎて笑ってしまう程優しいお話でした。ああ、それを思うと自分は死ぬ役か。