帰宅時間

病み上がりですがさっそく午前様でした。


帰宅時間といえば。
私の父親は市の公務員だったので、飲みや会合にでも行かない限り、毎日18時台には家にいました。
それが普通だと思っていました。
自宅(一軒家)があるという事も普通だと思っていました。
それに、我が家は基本的に貧乏だと思っていました。


しかし今の自分を省みると、その三つはありえない事です。
そんな時間に仕事が終わっている訳がない。
自宅を建てるお金なんてさっぱりないし、
そもそも転勤の可能性があるので家を持てない。
おそらく今の中小企業で勤めていたら、父親の給料を超えることは定年までないでしょう。


就職活動をしていた当時、公務員になるという選択肢は全くありませんでした。
公務員は税金を使って(父親のように)不満を言いつつ仕事をしていますが、
民間の会社は全て自分の力でやっているのだ。
専業主婦の母親に何もかも頼りきりの父親のイメージを公務員に被せていたのです。
偏見にも程がある。


今となっては父親の偉大さ、有り難さを実感出来ます。
公務員だって昔の私のイメージのような、楽な仕事の訳がない。
ただ、帰宅時間だけは考えるとしょんぼりしてしまいます。
もっとも、私よりハードな仕事をこなす人は幾らでもいるのですから、
不満を言い出せばきりがない。
逆に、毎日18時台に家にいたら、私は何をしていたんだろう。
寝てる?
ゲーム?
ぼーっとしてる?
ネットサーフィン?
・・・いなくていいじゃない?
私の父親は良き趣味人ですが、私はまるで無趣味のつまらない男です。



現状の私を子供の私に見せてあげたい。
随分イメージとは違うでしょうが、
「あんたにしては上出来なんじゃない?」と思ってくれるかな。